難聴と遺伝子

難聴(特に感音難聴)は多くが「原因不明」とされています。難聴と診断された方は、その原因も分からず、よって対処の方法も手探りで、大変不安な思いをされることと思います。しかし朗報があります。「原因不明の感音難聴」の半分は、遺伝子によるものだと分かってきました。原因となる遺伝子はたくさんあり、その遺伝子や変異の種類によって、高い音が悪くなるか低い音か、何歳ごろにどの程度の難聴になるのか、そもそもそれ以上悪くならないのか、など様々な情報が得られます。北尻耳鼻咽喉科では、この遺伝子検査を保険診療で受けることができます。どの程度の頻度で難聴の通院をすべきか、補聴器に踏み切るタイミングと種類等、根拠に基づいた対応が可能になります。検査には、子供の頃から難聴の場合と大人になってからの場合の2種類あり、保険3割負担の場合は前者が11640円、後者が24000円です。小児医療費助成の対象となりますので、その場合は500円です。保険がきいても高額な検査ではありますが、一生に一度の検査ですし、その価値はあると思います。原因の解明、診断の確定は確実な治療への第一歩です。ぜひ考えてみてください。

耳鼻科で臨床遺伝専門医資格を持っている人は非常に少なく、難聴の遺伝子検査に対応できる医療機関もかなり限られており、敷居が高いのが現実です。北尻耳鼻咽喉科では、初めて来られたその日に対応します。

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文責 北尻真一郎(耳鼻咽喉科専門医、臨床遺伝専門医)

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